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写真・文章 久保田
| ●多摩市に来た問題の外来種 | ||
| 8月2日午後8時、多摩市・京王・聖蹟桜ヶ丘駅近く、当社の事務所があるマンションの前で、道路を横断する見慣れぬネコ? ではなくて、アライグマに遭遇しました。 私がこの地に移転し2年、ハクビシンやタヌキ、数が少ないイタチやアナグマも見かけましたが、アライグマは初めてです。鎌倉市ではハクビシン、アライグマが民家の屋根裏などを巣として、糞尿などの被害は物凄い額と聞いています。 急激な増加に驚いているのが、美しい蝶のアカボシゴマダラ(大陸亜種)。蝶マニアが日本に持ち込んだとされる種類で、多摩丘陵の神奈川県側で爆発的に増加しました。多摩市ではたまに見かける程度でしたが、今年は局地的ではありますが、普通に見られる場所もあります。この蝶は在来のゴマラチョウと同属、国蝶オオムラサキにも近い種類です。この地では年3回以上発生しているようです。すでにゴマダラチョウの領域をも共有しており、この地でもわずかに残存するオオムラサキにも影響をあたえるかもしれません。
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| 自然ウォッチング・ガイド2『上高地と周辺の山々』 | |||||
| ●奥上高地の初夏 | |||||
| 7月23〜24日、明神周辺から徳沢園を散策しました。この時期は有名な高山の蝶・オオイチモンジ観察ですが、今年は最盛期を過ぎていました。♂は翅が破損した個体が多く、食樹周辺では白帯の広い♀が舞っています。ノアザミの花にはコヒョウモンなども集まり、コヒオドシ、クジャクチョウ、キバネセセリもいます。 道沿いで人が集まっているので見に行きました。すぐ近くの枝に美しい夏鳥・オオルリが虫をくわえてとまっています。カメラとの距離1mほど、どこか具合が悪いのでしょうか? まったく逃げる気配がありません。普段、この鳥は高い梢の先でさえずっているので、こんな近くで見たのは初めてです。 夏の花はこれからですが、大形のカラマツソウが目立ち、林床のベニバナイチヤクソウの群落の中にクモキリソウを発見、トモエソウ、ハクサンオミナエシ、イワオトギリ、ハナチダケサシなども咲いています。 今回もサルの群れの中を歩きましたが、若いサル2頭に威嚇され、にらみ合いとなりました。歯をむくので少し後ずさり、子供を抱いた♀が私の横を通過してから相互の緊張感は解消! ボスと思われる大きなサルは一見無視状況でした。近年、上高地でも「監視員」がサルを追い払っているようです。そのため、サルも平気で群れの中に入ってくる人間に神経質になっているのでしょうか。(昨年同時期の上高地) 【JR中央・松本駅下車、松本電鉄で新島々駅へ。駅前から「上高地」行きバス】
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| ●長野、山梨、県境のミヤマカラスアゲハ | |||
| 7月12日、甲府盆地の北西の境界となるJR富士見駅から、立場川・釜無川方面に行きました。田んぼの縁にきれいなミヤマカラスアゲハがゆっくり飛んでいます。近づくと吸水に4頭かたまってとまっています。ところが、すべての個体に後翅裏の黄白帯がありません。これがなければミヤマカラスアゲハと断定できず、カラスアゲハかも知れません。それにしてもその他の特徴はミヤマっぽい? 何だろう? 暑いせいか頭が混乱しました。夏のミヤマカラスアゲハは黄白帯がないものもいます。しかし、基本的には暖かい地方に多く、東京・高尾山の場合も夏型でも黄白帯が見えます。まして、長野県ではこのような例は少ないのでは? よく分かりません。 【JR中央線・富士見駅下車。坂を1時間ほど下る】
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| 『里の花』企画進行中 | |||
| ●高尾山のムヨウラン | |||
| 7月5日、高尾山の6号路、3号路、日影沢などを歩きました。目的はムヨウランの撮影です。このランは落葉が堆積した薄暗い林の中にあり、目立たない種類です。昨年は見つからず、今年は2週間前に発見できました。しかし、花があまり開かない株ばかりでした。そこで再度訪れてみました。途中の沢筋では腐生植物ギンリョウソウが点々と咲いています。その中に違う雰囲気? 珍しいキバナノショウキランです。しかし、花は腐りかけています。ムヨウランも時期的に遅いかな? と思いつつ前回の場所に到着しました。やはり茎も消えて見つかりません。しばらく探すと1株発見! この株の花は開いていました。三脚を設置、花が微風に揺れるのでしばらく待機していたら、近くの梢から「…ホイ、ホイ、ホイ」とサンコウチョウの鳴き声がします。下山路は日影沢、早くもカラスアゲハの夏型が飛んでおり、ミヤマクワガタも発見。 高尾山は都心からも近い小さな山です。しかし、奈良時代からお寺の森として伐採が控えられたせいか、珍しい種類も見られます。歩くだけでも楽しいですが、花探しの山歩きもおすすめします。 【京王線・高尾山口下車。ケーブルカー駅前横からの沢筋が6号路】
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| 『高山の花』学習研究社刊 | |||||
| ●北岳・二股付近のランの現状 | |||||
| 6月27〜28日、昨年に続き、山梨県・北岳・大樺沢周辺のホテイアツモリソウ、キバナノアツモリソウを調べに行きました。今回はバットレスの岩壁直下の人が入りにくい草原です。残念なことに、ここにも上記のランの花はなく、シカの糞があります。またシカにやられたか! と? 人のものに似た糞が? サルです。新しいものと古いものがあり、しばらく調べているとサルの鳴き声がして、20頭ほどが雪渓を渡って行くところに遭遇、大きな群れと思われます。周辺は草原を除いて芽吹きが始まったばかり、標高2400m以上の場所に、なぜこのように早い時期に上がって来たのでしょう? ランの株はシカだけではなく、サルにも食い尽くされたようで、発見できませんでした。今後心配なのがキタダケソウで有名な高山植物群落のある石灰岩地帯です。シカは無理ですが、サルが入る可能性も考えねばなりません。また、とても残念なのが、針葉樹林の山道の縁に、珍しい斑入り葉のイチヨウランが咲いていたのですが、掘り盗られていました。間違いなくヒトが犯人です。(昨年の同じ場所) 【JR中央・甲府駅下車。駅前から「広河原」行きバスで2時間、終点下車。二俣まで徒歩3時間弱】
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| ●森の宝石、ミドリシジミ | ||||
| 川沿いの湿地、丘陵の小さな沢すじにできた池の周辺などでは、よくハンノキの林が見られます。そこに発生するのが「森の宝石」とも呼ばれる蝶、ミドリシジミです。木々の梢で舞う♂、下草などで広げた翅の輝きは美しく、魅了されてしまいます。 ミドリシジミは全国に分布します。関東では6月上、中旬になると姿を現し、7月中旬ぐらいまで見られます。しかし、発生する場所も限定され、数は多くはありません。東京近辺で確実に見られる場所としては、荒川沿いの埼玉県・秋ヶ瀬公園がおすすめです。ここのピクニックの森などには規模の大きなハンノキの林があり、かなりの数を見ることができます。ただし、林に棲む蝶なので、晴れた日の早朝がポイントとなります。この時間帯は林周辺の下草に降りている個体が多いからです。もうひとつのポイントは夕方、数頭の♂が輝きながら絡みあうように頭上を舞います。埼玉県や地元の昆虫の同好会は、この貴重な森や蝶を守るため、「ミドリシジミを見る集い」などの啓蒙活動をされており、県はこの蝶を「県の蝶」に指定しています。 【JR武蔵野線・西浦和駅下車、ピクニックの森エリアまで徒歩で50分ぐらい。駐車場は各所にあります】
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| ●房総丘陵のワシ、タカ | ||
| 千葉県・房総丘陵の地図を広げると、ゴルフ場だらけ! 雑木林や谷戸の田んぼが芝生に置き換えられています。しかし、多数のゴルフ場があるために、その後の無秩序な開発ができませんでした。幸いなことに、ゴルフ場の間に昔からの自然が残されており、野鳥では関東平野で激減している猛禽サシバが普通に見られます。また、オオタカもかなりいて、毎年3羽の幼鳥が無事に育つ巣もあります。 6月14日、房総丘陵の一角に猛禽類を見に行きました。この時期なら雛が少し大きくなり、人が近づいても影響が少なくなっていると判断したからです。まずオオタカ、数年前に密猟にあった巣に白い雛が見えます。しかし、親が警戒しているので早々に退散、撮影はできませんでした。次はサシバ、こちらはオオタカより多少警戒心が薄いようです。しかし、巣と撮影できる場所との距離が、これ以上近づくべきではないと思えるぎりぎりでした。三脚を設置したら、ヒナはくちばしを開け気味にして威嚇しています。まもなく落ち着いてきたので少し安心しました。撮影を早々にすませ林を出ましたが、猛禽の巣の観察・撮影は本当に神経を使います。 ※6月30日、以前、密猟にあったオオタカの巣の雛がまた盗まれて、姿がありません。巣の木に登った跡があります。子を失い、林の縁を飛ぶ親は見るに忍びず、なんでこんな残酷なことをするのでしょう。
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