前の年へ 2005年 春、夏、取材・撮影裏話秋〜冬 次の年へ
文章 K
| 自然出会い図鑑x 身近な生き物 観察ガイド(仮称) |
| ● 南のセミもやって来た NEW! |
| 8月30日、朝、8時50分、KはJR原宿駅で電車から降りました。目の前はうっそうとした明治神宮の森です。「ミン、ミン、ミン、…」と過ぎ去る夏を惜しむかのようにミンミンゼミが鳴き競っています。と、「シャン、シャン、シャン」と聞き覚えのあるセミの声が混ざります。改めて注意深く耳を傾けます。なんとクマゼミです。このセミは大阪などにはいっぱいいますが、昔は東京にはいない種類でした。しかし、ここ30年程で東進、関東地方でも海岸沿いでは生息が確認がされるようになりましたが、平野部では稀とされていました。が、ついに都市部の真中まで進出してきたようです。 追伸・この付近のクマゼミは1970年に代々木公園が開園した時期に植えた木の根に幼虫がついてきて、以来、35年完全に定着したものとされているようです。 |
| 自然ウォッチングガイド7 高尾山と多摩丘陵 | |
| ●やって来た蝶 NEW! | |
| 南の蝶と深山の蝶 8月20日、高尾山から陣馬山に連なる相模湖駅の背後の山を歩きました。目についたのがツマグロヒョウモン。温暖な地域に多い種類ですが年々分布を北に広げており、関西では普通に見られるほど定着しています。東京周辺でも20年程前から姿をあらわし、ここ数年、この地域でもよく見られます。なぜ北上しているのかは、よくは分かりません。この蝶、最初はトベラの花に来ていたのですが、やがて地上の食草のスミレを求めて産卵行動をはじめました。 8月27日、裏高尾方面を歩きました。数日前通過した台風の影響か沢の水も多く、林道にも水が流れています。そこに吸水に現われたのがミヤマカラスアゲハ。その名の通り深山に多い種類で低い山には少ないはずなのですが、この付近ではよく見かけます。 最近、大阪府・能勢・初谷の例のように、低山地でもミヤマカラスアゲハが定着した例が報告されています。ちなみに、30年以上前に大阪に住んでいたKは、よく初谷でオオクワガタやオオムラサキ、カラスアゲハなどを採集していました。ある日、仲間が捕った蝶の中にミヤマカラスアゲハを発見!「ありえへんことや」と写真を撮ったり、記録に載せたりと大騒ぎになりました。南の蝶の北上傾向はよく話題となりますが、寒い地域に多かった種類も一部が暖かい地域に進出しているのです。 |
|
![]() ツマグロヒョウモン |
![]() ツマグロヒョウモン産卵 |
![]() ミヤマカラスアゲハ |
![]() カラスアゲハ |
| 自然ウォッチングガイド3 多摩川と源流の山々 | |
| ●御岳山レンゲショウマ祭り NEW! | |
| 8月14日、西多摩・御岳山のレンゲショウマを見に行きました。たくさんの観光客の一人として、バス、ケーブルカーに詰め込まれ山頂付近のレンゲショウマ群落地に着きました。混んでいるので三脚を出しての花撮影もはばかられ、足早に山頂付近に避難しました。この辺は人もまばらで、ベンチサイド近くにはオオバギボウシの花が揺れており、どこからか「チッ、チッ、チッ、チッ」とチッチゼミの声も聞えて、足元のセリ科の葉にキアゲハが産卵のために寄って来ました。やはり自然観察は人が少ない方が落ち着きます。下山は旧参道を歩きました。杉林に付けられた道なので花、昆虫や鳥も少ないのですが、木の間を縫うように飛ぶモンキアゲハを2度も見ました。 (JR青梅線・御岳駅下車、駅前からバスでロープウエー駅へ約10分) |
|
![]() レンゲショウマ |
![]() キアゲハ 産卵 |
| 自然出会い図鑑x 高嶺の花 観察ガイド(未定・仮称) | |
| ●ヒメウスユキソウを撮影 NEW! | |
| 8月5〜6日、千畳敷〜極楽平〜宝剣岳〜中岳〜(テント場泊)〜木曽駒ヶ岳〜馬の背〜中岳近道〜千畳敷のルートで高山植物を楽しんできました。 木曽駒ヶ岳山頂周辺でしか見られないヒメウスユキソウ(コマウスユキソウ)はほぼ稜線全域で見られましたが、登山道沿いには少なく、大群落は馬の背近くにありました。この花は際立ような色彩はないのですが、朝露に震えるように揺れる姿には清楚な美しさを感じました。この付近の野鳥ではイワヒバリ、カヤクグリがいて、幼鳥も親ぐらいまで大きくなっていました。これを狙う猛禽チョウゲンボウも上空に姿を見せていました。 千畳敷は人だらけ、おまけにサルまで出現、30頭以上はいました。柔らかくおいしい高山の植物を求めて登って来たのでしょう。ロープウエー駅からの「サルに餌をやらないでください」のアナウンスに「そのようなものはいらん、それより、人間はあっちに行け」とでも思っているのでしょうか? 不満そうな態度の若いサルも見受けました。この時期、美しいのは青いタカネグンナイフウロ、同じく青いタカネトリカブト? も咲きだしています。定番のシナノキンバイ、ミヤマキンバイ、コバイケイソウ、クルマユリ、クロユリ、ヨツバシオガマなどが咲き乱れていました。 |
|
![]() ヒメウスユキソウ |
![]() タカネグンナイフウロ |
| 自然出会い図鑑x 身近な鳥 観察ガイド(仮称) |
| ● カルガモに悲劇が! NEW! |
| 東京都心の神田川は河岸から川底まですべてコンクリートでできていて、普段は中央の溝のような部分に水が流れています。このような場所にもカルガモがいて心をなごませます。7月26日、台風が通過、川は急に増水して、怖いほどの濁流となりました。翌日、水が引き、流れはもとの溝の部分だけとなりました。と、膨れたお腹をあお向けにしたカルガモの溺死体が!! 都会の川の増水と流れの速さについていけなかったのでしょうか? |
| 自然出会い図鑑x 身近な花 観察ガイド(仮称) | |
| ●都心に珍しいランが! | |
| 7月7日、明治神宮の森に行きました。造られて100年程、うっそうとしていて自然の森のようです。この薄暗い林床の数箇所に怪しい白い腐生植物が生えていました。調べてみると珍しいタシロランです。この森では新発見か? とHPを調べたら、すでに知られておりました。「残念!!」
今年は花も終りですが、見たい人は来年6月下旬〜7月上旬、代々木側・鳥居前の、守衛さんの詰め所裏や周辺を探して見ましょう。なお、北池周辺の芝生にはネジバナがたくさん咲いていました。ランの好きな人はJR山の手線・代々木駅から徒歩約10分、見つけにくいですがさらに珍しいマヤランもあります。 |
|
![]() タシロラン |
![]() ネジバナ |
| 自然ウォッチングガイド5 八ヶ岳と周辺の高原 | |
| ●亜高山の針葉樹林 | |
| 6月18〜19日、Kは骨折からの本格復帰のスタート、八ヶ岳へ出かけました。美濃戸から赤岳鉱泉泊、行者小屋、美濃戸のコースです。
今回は亜高山針葉樹の林床を代表する花を撮影します。まず、北沢で気品ただよう珍しい花イチヨウラン、赤岳鉱泉で奇妙な葉で有名なオサバグサを撮影、ヘリポート付近で子供を2頭連れたキツネとも遭いました。 翌日、中山の登りでメボソムシクイ、ルリビタキ、ホシガラスをゆっくり観察してから、亜高山を代表するようなスミレであるウスバスミレを撮影、いよいよリハビリ課題の南沢路下降です。ふらふらする足取りに、多くの登山者に「大丈夫ですか?」と声をかけていただくも悪戦苦闘!!いつもの3倍近い時間がかかりました。しかし、美しい絶滅危惧種ホテイランとの出会いもあり、美濃戸近くで鮮やかな黄色いテンとも目を合わせました。このコースではいつもカモシカを見かけるのですが、痕跡はたくさんありますが、今回は遭いませんでした。林床の小さな花にきを取られていたためかもしれません。 |
|
![]() イチヨウラン |
![]() ホテイラン |
![]() オサバグサ |
![]() ウスバスミレ |