| 自然ウォッチングガイド『八ヶ岳と周辺の高原』 | |||||
| ●今年も亜高山針葉樹の森を歩きました | |||||
| 6月7〜8日、八ヶ岳・美濃戸口から美濃戸、南沢、北沢を歩きました。美しいホテイランは減少、どうもシカが茎の下にある偽球茎を掘り起こし食べているようです。八ヶ岳は昔から多数のシカがいましたが、数は安定していると思っていました。しかし、麓の山荘の方のお話では、「ここ数年、急に鹿被害はひどくなった」とのことでした。 美濃戸への林道では少数ですがサクラスミレが咲いており、ワチガイソウの仲間も見つかりました。道沿いにもスズランがあるのですが、今年はどれも花茎が出ていませんでした。びっくりしたのは、春の女神ヒメギフチョウがぼろぼろになりながらも飛んでいるのに出会ったこと。このような遅い時期に見たのは初めてです。標高2300mの行者小屋付近は残雪があり、ウスバスミレ、オサバグサは早くて2週間後ぐらいでしょうか。今回は稜線までは登りませんでしたが、ツクモグサの花は咲いており、下りてきた登山者の携帯画像を見せていただきました。こちらは増減はないようです。(昨年の同じ場所の記事) 【JR中央線・茅野駅下車。駅前からバスで美濃戸口終点まで、美濃戸へは徒歩。美濃戸口から美濃戸へは自家用車で入れます。しかし、自然観察なら、車で通り過ぎるにはもったいないと思います】
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| 『里の花』企画進行中 | |||||
| ●入梅直前の事務所周辺の花 | |||||
| 多摩市にある当事務所は多摩川の中流域にあたります。多摩川土手では草刈の後から、ハマウツボに似た外来寄生植物ヤセウツボが姿を現し、マンネングサの仲間が数種類、黄色い花を咲かせています。少し青っぽい茎がはっているのがツルマンネングサ、葉のつけねに小さな葉があるのがコモチマンネングサです。住宅街の神社裏には在来種オカタツナミソウ、近くの崖にはタツナミソウが咲いています。京王線架橋付近では冬鳥のカンムリカイツブリがいて、なぜか飛び去る雰囲気がありません。少し下流の関戸橋では今年もチョウゲンボウが営巣しており、ホバリングする姿も見かけます。土手周辺では外来のアカボシゴマダラや、よく似たゴマダラチョウも飛んでいます。 ※6月4日、カンムリカイツブリが姿を見せなくなって数日になります。この地から飛び去ったと思います。 【京王線・聖蹟桜ヶ丘駅(新宿から特急で24分ほど)下車。多摩川河原まで数分】
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| 自然ウォッチングガイド『高尾山と多摩丘陵』 | |||
| ●ムサシアブミに遭遇 | |||
| 5月6日、裏高尾に行きました。「あれ?」渓流沿いに変なウラシマソウではなく、小葉が3個…、ムサシアブミです。高尾山で初めて見ました。周囲を見ても人家はなく、自生のように見えます。帰宅後、林弥栄先生らがまとめられた古い文献を調べても、記録されていません。このように大きな花がリストもれするとは考えにくく、常識的にはどなたかが高尾山に持ち込んだか、近くの庭で植えられていたものの種が、鳥などに運ばれて定着したのでしょうか?。…、よく分かりません。この時期、ほとんどのスミレの花は終わったのですが、梅林の縁で可愛いツボスミレ、そして清楚なアリアケスミレが咲いていました。 ※ムサシアブミを掲載後、高尾の植物に詳しい方々から問い合わせがきました。それによると、この写真の株以外にも複数の発見例があるようです。しかし、いずれも以前はまったく見つかっておらず、本来の分布域から離れすぎているので、持ち込まれたものが周辺に広がったものでは? との結論でした。 【JR中央線高尾駅など下車。小仏行きバスで裏高尾付近で下車、川沿いに歩く】
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| 『里の花』企画進行中 | |||||
| ●石老山周辺の春の連休の花 | |||||
| 5月1日、相模湖の近く、石老山周辺を歩きました。山麓ではクマガイソウ、エビネなどが咲いています。しかし、最近は道沿いや、その周辺では見つからなくなりました。山腹の杉林のスミレ類はエイザンスミレ、ナガバノスミレサイシンの花は終了、咲き残りのタチツボスミレ、マルバスミレぐらいしか見つかりません。そして、この地方で一番遅いコミヤマスミレも咲き始めていました。と、稜線手前で奇妙なピンク系のスミレの花に遭遇! 葉は
アケボノスミレに似ているが、花の形はナガバノスミレサイシンっぽい? アケボノスミレとすると花の時期に葉がここまで大きくなるなんて? あるいは雑種かもしれません。稜線ではニオイタチツボスミレもわずかに残っており、稜線近くの林の中でアカネスミレの無毛型オカスミレが咲いていました。それにしてもスミレの識別はある程度までは分かるのですが、その先の奥が深すぎて難しいと思います。 【JR中央線・相模湖駅下車。駅前から三ヶ木行き10分、ピクニックランド下車。石老山方面の山麓などを適当に】
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| 『里の花』企画進行中 | |||
| ●春に咲く奇妙なニッコウキスゲ | |||
| 4月28日、府中市の浅間山(せんげんやま)に行きました。標高79mの小さな丘ですが、地元の方々によって、コナラ、クヌギの雑木林が丁寧に守られている場所です。ここには「ムサシノキスゲ」と呼ばれる花が咲きます。この花はニッコウキスゲの変種か品種ではないかと考えられていて、分類上の解釈は諸説があります。私の勝手な感想は、現在、尾瀬などで繁栄しているニッコウキスゲと同じ系統が低地に流れ着いて定着したものではなく、もっと古い時代に氷河とともにやってきて残存、定着したものと考えたほうが無理はないように思えました。根拠は花の咲く時期、生えている環境があまりにも違いすぎるからです。それにしても住宅街の一角に浮島のように残存した雑木林は奇跡のように見え、加えて、林床にキンラン、ギンランなど数が減ってしまったものも、ごく普通に見られるのも驚きましました。(ムサシノキスゲの花の時期は4月中旬から5月下旬まで) 【京王線・東府中駅下車、駅前から武蔵小金井駅行きバスで5分で浅間山公園下車道路の向かい側】
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| 『里の花』企画進行中 | |||||
| ●埼玉県・荒川河川敷のサクラソウ群落 | |||||
| 4月22日、 「田島ヶ原のサクラソウ自生地」のある荒川河川敷に行きました。この場所は大正9年に国指定の特別天然記念物となり、紆余曲折、多くの方々によって湿原の生態系が守られてきた場所です。 かつて、日本の大きな河川の中・下流域の湿原は、大陸と日本の植生の関係を知る貴重な手がかりとなる種類がたくさんありました。しかし、徹底した河川改修、都市化でこのような場所がほぼ消失しました。この地はサクラソウだけではなく、昔は普通に見られたが、現在は絶滅危惧種となった種類がかなりあります。その代表のような小さな黄花のヒキノカサ、青い花が印象的なチョウジソウなども咲いていました。人気のサクラソウ群落も美しく、色変わりなどもありました。なにより、遊歩道を歩いていると、ほのかなよい香りがして、懐かしい記憶を呼び戻された気分でした。春の連休中でも花は残っていますので、近場の自然観察ポイントとしておすすめです。 【JR武蔵野線・西浦和駅下車。徒歩20分。サクラソウの時期には駅改札口付近に案内地図チラシがあります】
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| 自然ウォッチングガイド『丹沢1と周辺の山々』 | |||||
| ●石砂山、早春の珍蝶 | |||||
| 4月5日、相模湖の近く、石砂山の山麓を歩きました。この地で天然記念物に指定されているギフチョウのシーズンなので、自然観察の方もたくさん来られていました。地元の方に「山を荒らされませんか?」とたずねましたが、「そんなことはない」とのご返事にホッとしました。東丹沢では山草採りの方が多く、畑に入ったり、あぜ道もつぶすので立ち入り禁止と書かれた場所もあります。お目当てのギフチョウは次々とスミレの花にやって来ました。しかし、今回、撮影目的のコツバメは姿を見るも俊敏で撮れません。そこで、珍蝶スギタニルリシジミを確認することとなりました。この蝶らしいのがいることは以前から気づいていました。しかし、ルリシジミ♀によく似ているし、PCで見ると、この地で撮影したというスギタニルリシジミの写真がルリシジミだった例もありました。さらに、メインの分布域から少し外れており、いまひとつ確信が持てません。こうなると、採集するか写真で後翅の裏の斑紋をチェックする必要があります。そこで、ご一緒いただいたIさんがデジタルで撮影、その後「スギタニの特徴の斑紋を確認した写真」を送っていただきました。これで長年の疑問もめでたく解決しました。 【JR中央線・相模湖駅下車。ここからタクシーなどで旧篠原小学校付近で下車、石砂山方面を目指して歩く】 ※篠原地区は野草も面白く楽しみでした。しかし、まずクマガイソウが消え、次にエビネが見当たらなくなりました。今年はアマナすら見つかりません。ここにも植物に詳しい人が採集に来ているのは確実です。違法ではないのですが、植物もかわいそうだし、楽しみを独り占めしないでください。
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| 自然発見ガイド『山の花』(学習研究社刊)近日発売 | |||||
| ●珍しいキバナノアマナの花を発見 | |||||
| 4月2日、裏高尾周辺を歩きました。ヤマザクラも咲き始め、渓流沿いではユリワサビ、ニリンソウ、ヨゴレネコノメ、ハナネコノメの花も見えます。紫のきれいなヤマエンゴサクの群落を見ていると、その横に「あれ? もしかして…」少し小さくて黄色い花、キバナノアマナがありました。この付近では大変珍しい種類です。高尾山はたまに予想外の出会もあり、楽しい山です。その後、ヒナスミレ、純白のナガバノスミレサイシンなどを撮影しました。これらのスミレは高尾周辺ではよく見かけますが、全国的には太平洋側の山地でしか見られない種類です。これからイチリンソウやタカオスミレなどが咲きそろうし、有名なムカシトンボ、声はすれども姿は見えぬタゴガエル、美麗なミヤマカラスアゲハ、野鳥もキビタキや尾がとても長いサンコウチョウなども帰ってきます。都心からも交通の便もよいので、ぜひとも入山してほしいエリアです。 【JR中央線高尾駅など下車。山を目指して川沿いに歩く】 ※自然発見ガイド・「山の花」学習研究社刊は検索項目を入れると約800種の花を紹介しています。昨年刊行の「高山の花」の続編です。この2冊でブナの木が見られる標高以上の山の花はおおよその見当がつくと思います。著者は久保田で、難しい解説より、イラストや写真でポイントをつかみやすく工夫しました。
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| 自然ウォッチングガイド『多摩川と源流の山々』 | |||
| ●ナガレタゴガエルの観察 | |||
2月16日、1年ぶりで多摩川支流・秋川の上流の沢に行きました。先日の雪がかなり残っており、黄色いフクジュソウの花が雪を突き抜き咲いています。沢沿いの林道は数ヶ所崩落、作業小屋もその敷地もろともありません。昨年9月の豪雨は源流域にも爪あとを残していました。お気に入りだった淵も様相が変わり、ヤマメやナガレタゴガエルの姿はありません。しかたなくさらに上流に! 登るほどに雪は膝ぐらいの深さになり、踏み跡もないので疲れました。最後の流れの少し手前でお目当てのナガレタゴカエル発見! 皮膚がぶよぶよしています。これは皮膚呼吸の面積を増やすためといわれており、その姿から「木の葉蛙」とも呼ばれます。それにしても、なぜこんなに寒い時期に産卵するのでしょう? この他にもいろいろ変わった習性が報告されている面白いカエルです。
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| 自然出会い図鑑『森の動物出会い図鑑』 | |||||
| ●大栗川・多摩川合流点のイタチ | |||||
| 大栗川合流点はオオタカの姿だけではなく、狩りの観察ができる確率も高いので有名です。最近は大栗川の崖と多摩川本流の中洲の潅木で、同じ時間に2組のつがいが見られることもあります。また、ここにきて半日姿を見せない日があり、時期的に巣材を集めているのかもしれません。 この場所に新たな人気者・イタチが姿を見せるようになりました。最初の頃は、早朝の薄暗い時間に出没していました。オオタカ観察の常連・Sさんによると、崖から川を渡り、中州からコンクリートブロックにやって来るとのことでした。おそらくザリガニなどを捕らえているのでしょう。私も観察に通いましたが、ほんの一瞬姿を見ただけでした。ところが、最近はこの場所に慣れたのか、昼間でも目撃されることが度々あり、ついに撮影にも成功しました。 この付近、最近は本流にオカヨシガモ、ヨシガモなどあまり見かけないカモもいるので、以前にも増して楽しいエリアになりました。 【京王線・聖蹟桜ヶ丘駅下車。多摩川を下流に25分ほど】 <追伸1> 多摩川本流のカモは2月中旬には7種、80羽ぐらいになりました。しかし、2月17日にオカヨシガモ♀が襲われてから激減、翌日はヨシガモ5羽とオカヨシガモ1羽となりました。その数日後、カモは姿を見せなくなりました。 <追伸2> オオタカは3月に入ると行動パターンに変化が見られます。この付近でも最も早い場合、3月10日頃に♀は巣に入り出てこなくなると思われます。いつもここで観察されている方の話では、昨年は2月いっぱいで姿を消したそうです。今年は3月5日現在でも見られますが、その原因は巣の位置が昨年と違うためでは? と推測しています。しかし、具体的な科学的根拠は乏しいので、単なる想像です。
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